
この機能アップデートは、すべてのユーザーに対し適用されています。
※「顧客の声分析」機能は、Zoho CRMのエンタープライズプランまたはアルティメットプラン、Zoho CRM Plus、Zoho One のいずれかを利用中で、かつ ユーザーライセンス数が20以上 である組織で利用可能です。
今回、顧客の声分析機能にアップデートがありましたので、以下ご紹介いたします。
顧客からのフィードバックは、顧客体験に比例します。この顧客主導のビジネス市場において、顧客からのフィードバックはブランドの成長と認知に強力な影響力を持っています。顧客の声は、戦略としてもツールとしても、この需要に効果的に対処します。
ご存知のように、Zoho CRMの顧客の声分析機能は、6つのチャネルから顧客のフィードバックを収集し、それを集約して、様々な分析の対象とします。それにより、顧客のフィードバックを深く掘り下げ、その意向を理解し、その内容に基づくアイデアを発展させることができます。しかし、これらの指標がいかにビジネスに有益であっても、それに対する行動がより大事です。
詳細フィルターに顧客の声分析に関する条件を導入
顧客は何らかの対応を期待してフィードバックを提供します。この 「対応」は、苦情に対する反応であったり、問い合わせに対する返答であったり、苦情に対する対応であったりします。どのような場合であれ、それらの対応には期限があり、フィードバックの種類によって異なります。つまり、フィードバック後の対応は、すべての顧客・すべてのフィードバックに対して均一的であることはありえません。
そのため、今回「顧客の声分析に関する出来事」、「顧客の声分析のキーワード」、「顧客の声分析の反応」など、顧客の声分析での属性をタブ内での詳細フィルターに組み込みました。
上記機能により、顧客は特定のキーワードに言及したデータ、プロセスの進捗を示したデータ、満足または不満を表明したデータをフィルタリングすることができます。そして、これらのデータをグループ化し、それに応じて戦略を立てることができます。
これらのフィルタリングされたデータに対して、一括メール送信や一括更新などの一括処理を行うことで、アップセルを促進したり、解約寸前の顧客を回復することができます。
どのようにして実現するか?
最近、「関連タブとサブフォーム内項目でのデータフィルタリング」という機能アップデートを発表しました。これは、関連タブの値を使用して、タブのデータをフィルタリングすることができます。例えば、関連する商談が「交渉」ステージにある連絡先をフィルタリングすることができます。これにより、顧客の状態に基づいてデータをフィルタリングすることができます。
上記のような特定の属性を持つデータを見つけるために、同じプロパティを適用しました。顧客の声分析は、プロパティに基づいて、顧客のフィードバックを関連タブとして集約します。これらの関連タブは、ユーザー側からは確認できませんが、システムによって様々な分析を行うために利用されます。これらの関連タブからの情報は、顧客の声分析のダッシュボードを作成したタブ内で、フィルター条件として使用できます。
以下は、フィルターで使用されている関連タブとそれぞれの条件です。
「顧客の声分析に関する出来事」
顧客の声分析に関する出来事は、顧客の反応に関して顧客データで観測される出来事、活動、または経過を指します。顧客がデータに関して行動するたびに、顧客の声分析機能ではそれを出来事としてログに記録し、行動と反応の関連性を理解するために、その行動の最中または後の反応を評価します。項目のフィルター(解約、レコメンド、見込み客、商談、活動)とは異なり、この機能では、反応中または反応後の行動に基づいて顧客データを表示します。肯定的であれ否定的であれ、顧客の行動に対して適切な対応を行うのに役立ちます。
以下は、データをフィルタリングできる(顧客の声分析機能で記録された)出来事です。
- 解約関連の出来事: 解約関連の出来事フィルターでは、反応中または反応後に解約したデータをフィルタリングできます。どの顧客の反応が解約に繋がるかを調査したり、解約防止戦略による結果を確認することができます。
- 見込み客関連の出来事: 反応中または反応後に、変換または無効になった見込み客データをフィルタリングできます。
- 商談関連の出来事: 反応中または反応後に、受注または失注した商談データをフィルタリングできます。
- レコメンド関連の出来事: 反応後にクロスセル/アップセルを推奨した結果、取引が成功したデータは、この属性を使用してフィルタリングされます。
- 通話の指標データ: 問題解決または契約同意に至った顧客がフィルタリングされます。
出来事の発生日時に基づいてデータをフィルタリングすることもできます。
反応後、顧客がアクションを実行した正確な時間は、特定の行動に対する行動の一貫性を理解するために使用できます。
「顧客の声分析の反応」
反応には、フィードバックから収集された返信やリアクションが含まれます。連携したチャネルに基づいて、記録された感情、意図、反応日時、返信の種類、印象、アンケートのNPS(顧客推奨度)スコアに基づいてデータをフィルタリングできます。
ブランドに対して不満を感じている顧客、購入を計画している顧客、NPSスコアが低い顧客をフィルタリングすることができます。これらは、放っておくと解約のような事象を起こす顧客であり、潜在的なコンバージョンを失うリスクがあるため、優先的に取り組むべき重要な指標です。
「顧客の声分析のキーワード」
キーワードは、顧客が(主に)使用する注目すべき用語です。キーワードの使い方によって、顧客のブランドに対する感情や意図、対応の目的、購入の意思決定が決まります。
キーワード、キーワードの意図(購入、苦情、問い合わせ、その他)、キーワードに言及した人(担当者または顧客)、キーワードの印象(肯定的、否定的、または中立)、およびキーワードの種類(一般または競合)に基づいてデータをフィルタリングできます。
顧客中心の組織にとって、今回の機能アップデートは大きな価値をもたらします。顧客の感情に基づいて顧客の属性を識別したり、既存顧客の維持を促進、解約を軽減し、規模に応じて顧客体験を最適化するための独自のターゲティング戦略を作成することができます。
各顧客に最適な対応を進めるため、顧客の声分析フィルターをお役立ていただければと存じます。

関連情報