【Zoho CRM】アナリティクス機能に関するアップデートのお知らせ:ツリーマップ、サンキーグラフ、バタフライチャート要素が追加されました。

【Zoho CRM】アナリティクス機能に関するアップデートのお知らせ:ツリーマップ、サンキーグラフ、バタフライチャート要素が追加されました。

この機能アップデートは、すべてのユーザーに対し適用されています。

ツリーマップ

ツリーマップは、階層化されたデータを複数の四角形で視覚的に表現するために使用されます。親カテゴリはより大きな四角形で表示され、その中にサブカテゴリが入れ子状に配置されます。各四角形のサイズは対応する値に比例しており、階層内の異なるセグメントを簡単に比較することができます。

このように構造化されたデータ表示により、全体のパフォーマンスや貢献度を確認したり、データを一目で比較したりすることができます。
データ量が多く、階層構造を持つ場合には、棒グラフや円グラフではなくツリーマップを使用することが適しています。
 
ツリーマップの活用例:
・機能別部門間の収益分布の比較
会社の収益は、従業員に分配される前に、各部門に分配されます。ツリーマップは、この分配を表し、比較するために活用することができます。下図のように、階層をツリーマップとして表し、他の部門と直接比較することができます:

上の画像は、数字と階層だけを表していますが、ツリーマップは数字を比率で表しているため、視覚的に収益の分布を捉えることができます。
ツリーマップを見ると、セールス部門とマーケティング部門は同程度の収益を得ている一方で、エンジニア部門は他の2部門よりもかなり多くの収益を得ていることが、一目で分かります。

その他の活用例:
・リード数を指標とし、人気のあるリード元を比較します。
・部門間のコスト削減結果を表示します。部門でグループ化し、削減されたコストを指標とします。コストの削減比率が高い部門ほど、大きな四角形で表示されます。
・チャネルをグループ化し、広告費を指標として、チャネル間の広告費を比較します。

バタフライチャート

バタフライチャートは、関連する2つのデータを並べて比較するために用いられます。 
棒グラフとの違い:
標準的な棒グラフは、ある指標において2つの対象を比較するのに適しています。例えば、2人の従業員のパフォーマンスを比較するとします。2人のデータは棒グラフで表され、グラフの長さがパフォーマンスを表します。しかし、一定期間のパフォーマンスや、異なるステージごとの貢献度を比較するとなると、棒グラフだけでは不十分です。


バタフライチャートを活用することで、2人それぞれの貢献度を視覚的に直接比較したり、期間やその他の条件でそれぞれの指標を比較したりすることができます。


バタフライチャートの活用例:
・毎月2つの支店の売上を比較します。各支店の売上合計を完了予定日ごとにグループ化して比較します。
・四半期の2人の担当者の業績を比較します。完了予定日ごとにグループ化された商談の総額の平均で、2人の担当者を比較します。

上記のユーザーごとの比較に加え、バタフライチャートは下記のようなデータ比較を行うのに適しています。
・選択リストに基づく比較
・期間に基づく比較
・合計に基づく比較

ビジネスシナリオ

・リード元ごとの成約件数を期間別で比較:
組織内の各リード元の成約数を成約週ごと比較することで、効果的なリード元を特定することができます。

・効果的な営業手法を分析: インバウンドvsアウトバウンド、選択リストごとの比較 
企業はインバウンドとアウトバウンドの両方のリード獲得戦略を用いており、時期や状況に応じて結果は異なります。毎月インバウンドとアウトバウンドを比較することで、どの時期にどちらがより効果的かを見極めることができます。


・総額と売上の期待値を取引先ごとに分析: 集計ベースの比較
売上の期待値は、パイプラインにおける商談の進捗を表します。下記のように総額と売上の期待値を比較することができます。


サンキーグラフ

サンキーグラフは、異なるグループ間のデータの動きを表します。主に値の静的な分布を示す棒グラフ、列グラフ、円グラフ、ドーナツグラフなどの従来のグラフとは異なり、サンキーグラフは、複数のセグメントまたはグループ化された項目間のフローを示すことに重点を置いています。このため、値(リード数、収益、商談のステータスなど)があるカテゴリーから次のカテゴリーへどのように移動するかを追跡したい場合に適しています。




主な機能
・フローの可視化: 異なるグループ間のデータの動きを確認できます。
・複数のグループ化項目: このグラフは、少なくとも2つのグループ化がある場合に適しています。グループ化の項目を追加して、データフローをさらに詳細に確認することもできます。
・シンプルな設定: サンキーグラフの設定は、アナリティクスの他のグラフと同様に簡単に行うことができます。

サンキーグラフの活用例:
あなたは営業部長で、チームの業績と最終的に契約に至るまでのプロセスを把握しようとしています。商談数だけでなく、どのリード元が成果につながっているのか、そして、それらの商談がどのようにステージを経ているのかを把握したいはずです。
このような場合に、下記のようにサンキーグラフを作成することができます。
グラフを分析すると、リード元がオンラインストアの場合、初期段階のステージの商談に多く繋がっている一方、リード元が外部紹介の場合、件数は少ないものの、提案や交渉など、商談の後半ステージに繋がっていることに気づくかもしれません。このような分析は、最も収益性の高いチャネルの促進を優先的に行うために役立ちます。
様々なリード元が、商談担当者を経て、最終的に様々な商談のステージに至る、商談の総額の流れを可視化したサンキーグラフを確認してみましょう。これは、どのリード元が最も価値を生んでいるのか、誰がその商談を担っているのか、そして、これらの商談がパイプラインの中でどのステージに進んでいるのかを確認することができます。
例えば、オンラインストアが商談の金額に占める割合は大きいものの、そのほとんどはある営業担当者が担当し、条件確認やニーズ分析のような初期段階にとどまっていることに気づくかもしれない。対照的に、外部からの紹介による見込み客は少ないかもしれませんが、成約に向けてより早く進んでいます。
これにより、リソースを効果的に配分し、商談の成約に対する現実的な期待値を設定することができます。

その他のサンキーグラフの活用例:
・地域別の収益分布: さまざまな地域、製品カテゴリー、そしてそれらに対応する年間売上高の流れを可視化します。これにより、どの地域が各製品ラインに最も貢献しているのか、また価値の高いセグメントはどこにあるのかを比較することができます。
・チケット処理フロー: サポートチケットの発生チャネルから社内部門、そして最終的な解決ステータスまでのフローを可視化します。これにより、サポートプロセスにおける作業負荷の不均衡や遅延の共通点を明らかにすることができます。
  

クラスター表示

棒グラフをクラスター表示することが可能となりました。積み上げ表示と似ていますが、データを縦に積み上げるのではなく、カテゴリごとのデータをそれぞれの別の棒として表します。棒グラフのグループ化が複数ある場合、表示形式をクラスターに変更することができます。


上の画像では、積み上げ表示により、リード元ごとのコンバージョン数を国別で比較しています。積み上げでの表示のため、データの不正確な解釈につながる可能性があります。クラスター表示により、より明確な分析が可能となります。

その他の機能強化:

・合計の概要を表示:グラフの編集画面に、合計の概要を表示するチェックボックスが追加されました。



・Y軸の目盛りを統合:Y軸に2つの値を使用するグラフについて、目盛りの統合が可能となりました。





・表やグラフを別のダッシュボードに複製:表やグラフを複製する際に、配置するダッシュボードを選択することができるようになりました。


参考情報

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