
今回ご紹介する機能アップデートは、すべてのユーザーが利用可能です。
ビジネスの意思決定者にとって重要な機能強化、「売上予測の調整」機能をご紹介します。
テクノロジーが台頭する中、企業は常に未来に向けた計画を立てています。しかし、こうした計画にはリスクや不確実性がつきものであり、企業は実際の業績を把握し、その軌道を予測するために売上予測のレポートを利用します。
営業担当者が目標を達成するための助けとなるだけではなく、売上予測のレポートには、予測期間中の予測された売上と達成した売上が詳細に記載されています。達成した売上は、成し遂げられた業績を意味し、見込み売上を示す未完了の商談は、意思決定者に希望と期待を抱かせます。しかし、こうした楽観的な考えは問題となる可能性があります。というのも、未完了の商談から得られる売上は、計画されている商談の総額の合計であり、それらの商談が計画と同じ価格で成約する可能性は極めて低いためです。
- 経済的要因や競合他社の行動が利益に影響を与えることもあります。
- 営業担当者のアップセル、クロスセル、交渉のスキルは、商談にプラスの影響を与える可能性もあります。
- 顧客はBOMに追加や差引をし、追加割引を求めることもあります。
- 予測期間中の商談が、予測期間終了までに成約するとは限りません。
商談が予測通りに成約しなかった場合、予測期間の実際の売上に大きな差が生じ、意思決定者は最新の状態に即していない情報で仕事をすることになってしまいます。
このように、現実的で妥当性の高い数字に基づいた十分な情報のもとで意思決定ができるように、未完了の商談の売上を調整する機能が追加されました。
売上を調整するということは、意思決定者が十分な情報を得た上で予期できるように、これらすべての影響要因を考慮した現実的な数字を出すことを意味します。
未完了の商談は、現在進行中のパフォーマンスを反映するものであり、その勢いに基づいて、売上予測のレポートでは[進行中][最大見込み][コミット]の3カテゴリーに分類されます。しかし、そうしたカテゴリーに関係なく、見込まれる売上を、最も把握し熟考すべきなのは、営業担当者とその管理者(マネージャー)です。
- 彼らは直接顧客と接します。
- 彼らは顧客が商談を成立させるかどうか、するならばいつ成約するかを知っています。
- 彼らは価格交渉や値引き交渉をします。
- 彼らは現場からの豊富な市場洞察力を持っています。
- 彼らは弱点を予測することができます。
そこで、未完了の商談に対する2種類の調整を追加しました:担当者による調整と、管理者による調整です。
担当者による調整で、担当者は、外部要因を考慮して未完了の商談の売上を調整することができます。
管理者による調整で、管理者は、自分の専門知識や、部下(商談の担当者)の効率や戦略的スキルに対する評価に応じて、売上を調整したり見直したりすることができます。
未完了の商談の価値を調整するだけでなく、管理者は、受注する可能性に基づいて、商談の売上を予測に含めるか除外するかの判断をすることもできます。
これらの新しい設定により、商談の調整や判断はより正確に売上を反映し、意思決定者はより現実的に予期することができるようになります。
ただし、これらの値は推定値であり、商談の実際の値には影響しないことにご注意ください。
売上予測の調整では、次のことができます。
- 調整が行われた割合を見る
- 調整が行われた理由を理解する
- 値の調整の履歴を見る
以上のように、レポートで売上予測を調整することができます。なお、売上予測の調整をするためは、予測マネージャーまたは管理者が、[売上予測]のタブから設定を有効にする必要があります。