【Zoho CRM】数式項目に関するアップデートのお知らせ

【Zoho CRM】数式項目に関するアップデートのお知らせ

今回ご紹介する機能アップデートは、すべてのユーザーに対し適用されています。

製品価格の計算、ROIの評価、顧客のライフタイムバリューの評価、あるいはデータの年齢の決定など、現代のビジネスはその性質上、毎日計算に依存しています。
Zoho CRMでは、数式項目を使用してデータ内にそのような計算を含めることができます。今回は、ビジネスプロセスにおける数式の精度と使いやすさを向上させるための新しい機能強化をご紹介します。


機能強化1:時間ベースの数式を自動更新し、リアルタイムの値を表示します。

ビジネスでは、様々な分析を行うために時間ベースの計算に依存しています。ストップウォッチのように時間を計測する計算もあります。たとえば、
  1. ある顧客が解約する可能性を確認するために、その顧客の契約年数を計算する。
  2. 保険契約の申込者の適格性を確認するに、現在の日付における申込者の年齢を計算する。
上記の例は、データの年数または顧客の年齢を示す、進行性のある計算です。これらのタイプの計算では、データを表示するたびに数式が常に時を刻み、正確な時間測定を示していると思うかもしれません。しかし、これまで実際には、データが手動で編集されるか、自動化によって更新されたときにのみ、数式項目は最新の結果を計算し、値を表示していました。つまり単にデータを表示するだけでは、担当者は正確な結果を見ることができない可能性がありました。今回の機能強化により、この問題が解決されます。

最新の値を提供する数式には構文に「Now」関数が含まれていますが、これらの数式をすべてのデータにわたって継続的かつ同時に計算することは、技術的に大きな制約となります。この制約に対処するため、数式項目のプロパティに関数「Now()」を含む数式項目の値をリアルタイムで自動更新するというチェックボックスを導入しました。


自動更新チェックボックスをオンにすると、ユーザーがデータを閲覧または編集するたびに、関連する数式が実行されます。これにより、ユーザーは常に正しい時間測定値を見ることができます。
制限事項
  1. タブごとに、Now関数を使用して2つの項目にのみ自動更新を適用できます。
  2. 日付/時刻を返すタイプの数式は、日付/時刻ベースのトリガーに基づくワークフローでは使用できません。
  3. 自動更新が有効な項目は、表示するたびに値が更新されます。しかし、これはデータの編集には適用されません。データの編集に基づく自動化がある場合、データが実際に「編集」されない限り、このデータは使用されません。
  4. また、これらの項目を使用してカスタムビューやフィルターを作成することはできません。

機能強化2:条件に基づいて数式の実行を停止します。

上記のケース(数式が常に実行されることを期待する場合)とは対照的に、数式の実行を停止したい場合もあるでしょう。たとえば、ある顧客が解約し、解約にかかった時間を計算したいとします。そのようなケースでは、特定の条件下で数式を停止させたい場合があります。
したがって、新しい関数は次のように使用できます:
  1. 商談が交渉中であった日数を計算する
  2. コンバージョン前のトライアルに費やされた日数を計算する
  3. 製品の出荷にかかった日数を計算する

あるデータに作用するイベントがあるたびに、進行中の計算を停止したい場合があります。そうすることで、データが特定のステージで費やした時間を判断することができます。

これまでZoho CRMには、数式の計算を効果的に停止する機能はありませんでした。締切日が過ぎても、数式は期間の計算を続けていました。
今回の機能強化により、 数式による値の自動更新を停止する条件を指定することができるようになり、特定の条件に基づいて計算を停止したり、値を固定したりすることができるようになりました。


以上2つの機能強化により、時間ベースの数式を実行し続けるか、指定したタイミングで停止するかを選択できるようになりました。

制限事項
  1. 自動更新および停止条件が有効になっている数式項目には、複数行項目、選択リスト項目、およびルックアップ項目を含めることはできません。

機能強化3:既存の数式を別の数式の一部に含めます。

数式は、構成要素が増えれば増えるほど強力になります。Zoho CRMでは様々な複雑な数式を作成することができますが、既存の数式項目を含めて新しい数式を作成することができませんでした。

これまでは、長く直線的な構文を構築することでこれを行うことができました。

例えば、確定した見積りの割引額と全体の割引率を決定したいとします。まず、割引額を決定するために、数式を書きます。




次に、割引率を求めるために、次のような数式を書きます。


ご覧のように、数式の構造は既存の計算を含んでいます。Zoho CRM では、これを実現するために、まず割引値を計算し、次にパーセンテージを求めるために割引式を繰り返してパーセンテージを求めます。

このような単純な数式の場合、構文はかなり理解しやすいです。しかし、手数料を計算することを想像してみてください。その場合、データのレイアウト上ですでに計算されていたとしても、いくつかの小さな数式を含むことになります。

これは複雑で、冗長で、時間がかかる問題でしたが、今回の機能強化で解決されます。

現在は、数式設定の項目部分で利用可能な項目のリストに、Zoho CRMの他の項目と同じように既存のすべての数式項目もリストされます。管理者は、構文を繰り返すことなく、既存の数式を使用して新しい数式を作成できるようになりました。




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