Zoho CRMのCPQ機能では、顧客一人ひとりのニーズや嗜好に基づき、CRMシステムが商品を提案することで、営業担当者が顧客に最も適した商品を選択し、正確で各顧客にぴったりの見積書を即座に作成できるようになりました。
CPQ(見積支援ツール)の見積入力ガイド機能は、プロフェッショナルプラン以上のプランでご利用いただけます。
見積入力ガイド機能の概要
どのようなビジネスにおいても、その第一の目標は、常に変化し続ける幅広い顧客層のニーズや嗜好に応えることです。その結果、新しい製品ラインを導入したり、既存の製品一式を変更したり、価格設定を更新したりすることがあるかもしれません。これらの施策は、顧客の需要に対応するためには素晴らしい方法ですが、同時に、営業チームが、正確で適切かつタイムリーな顧客の見積もりを作成することがより難しくなることを意味します。
顧客から問い合わせがあり、100種類以上の商品から選ぶ場合、営業担当者はどのようにして、幅広い既存商品の中から、顧客に合った商品を提案するのでしょうか?
もし営業担当者が、顧客に合わせて見積もりを作成する度に、毎回商品一覧を参照しなければならないとしたら、それには手間がかかり、販売パイプラインを遅らせることになりかねません。
そこで役立つのが、「CPQ(見積支援ツール)の見積入力ガイド」機能です。
CPQの自動化された商品と価格のルールは、商品の組み合わせ、無料商品、柔軟な価格設定に役立ちますが、「見積入力ガイド」機能は、さらに一歩進んで、そもそも顧客にどの商品を勧めるべきかを提案します。営業マネージャーは、CRMシステムを通じて、幅広いソリューションの中から顧客のニーズに最適なものを担当者に案内できるようになりました。
例として、腕時計と掛け時計を販売しているZylker社のケースで考えてみましょう。Zylker社で販売している腕時計は、男性用、女性用、子供用と、あらゆるサイズと色があります。
自社の腕時計に関して問い合わせをしてきた顧客に対して、営業担当者はさまざまな商品を紹介する必要があるかもしれません。時計の色や保証内容、メーカー、顧客の性別、その他多くの特徴など、顧客にとって適切な時計選びでは多くの要因に左右されます。このような場合、営業担当者にとって、無数の選択肢の中から顧客に最適な時計を選ぶのは大変な作業になります。ここで、「見積入力ガイド」機能が役に立ちます。
CPQの「見積入力ガイド」機能の見積入力ガイド用のフロー(処理の流れ)を作成する際、適切な商品選択に影響を与えるすべての要素を、営業担当者が(適切な商品を選択するために)回答する質問を設定します。
Zylker社の場合、質問は以下のようになります。
つまり、もともと50本の時計があった場合、各質問に答えることで、ランダムな50本から関連性の高い上位10本に絞り込むことができ、商品選択が容易になります。このシステムは、現在、一連の「質問」をすることによって、営業担当者が顧客に適切な商品を選択できるよう、先輩の営業コンサルタントのような役割を果たしています。
関連するタブの情報に基づく商品のフィルタリング
さらに、「見積入力ガイド」のフローは、Zoho CRMに内蔵されたCPQシステムの一部であるため、商品に関する要因だけでなく、その他の関連要因、つまり、(ルックアップ項目経由で)関連付けられている取引先、連絡先、仕入先、商談に関する要因も含めることができます。これは、正確でタイムリーな見積もりを作成するのに役立ちます。
上記と同じシナリオで、商品そのものとは直接関係のない以下の要素を考えてみましょう。
例えば、顧客がある特定の時計メーカー(例:Titanix)を好み、営業担当者は、自分の担当顧客と同じような顧客が過去に購入した商品を調査し、絞り込みたいと考えているとします。
また、別のケースでは、現在の顧客が学生/主婦だった場合、営業担当者は、学生や主婦である他の顧客に対し過去に販売された腕時計を確認したいと考えるかもしれません。
このような場合、商品タブに関連する仕入先と連絡先:の2つのタブに関する2つの追加要素が必要となります。
このように、「見積入力ガイド」は、営業担当者が顧客にとって最も関連性の高い商品を特定するために必要な、営業上の情報を効率的に提供します。似たような例としては、以下のようなものがあります。
- インドの顧客に過去に販売された商品をフィルタリング
(ここで設定される質問は、関連する連絡先の国項目の値はインドであるか、となります。) - 受注商談に関連する商品のフィルタリング
(ここで設定される質問は、関連する商談のステージが受注であるか、となります。) - 過去に大企業に販売したことのある商品を絞り込む。
(ここで設定される質問は、関連する取引先の従業員数が50以上であるか、となります。)
このように、関連タブを使用することで、商品タブに存在する直接的な商品要素とは別に、営業上の追加的情報に基づいて、商品のフィルタリングを行うことができます。
「見積入力ガイド」の設定では、各質問は特定の「CRMの項目」に関連付けされます。こうすることで、営業担当者は項目値を選択するだけでよくなり、各「質問」に答えることで、その回答や「条件」に基づいて適切な商品を絞り込むことができます。
この「見積入力ガイド」機能で作成する質問には、商品タブと関連タブ(取引先、連絡先、商談、仕入先)に関するどちらの内容も含まれます。関連タブとは、通常、ルックアップ項目を使用して商品タブに関連付けられているタブを指します。
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