この機能アップデートは、すべてのユーザーに対し適用されています。(2024年3月5日現在)
今回、Zoho CRMとZoho Books及びZoho Subscriptionsとの連携機能にアップデートがありました。
以下詳細をご紹介いたします。
Zoho Booksとの連携機能に関するアップデート
Zoho CRMとZoho Booksの連携機能の一部を改良し、以前の課題を解決しました。
抱えていた課題
- ユーザーは自身のメールアドレスを使用してメールを送信することができませんでした。
- Zoho CRMから作成したデータがZoho Booksの正しいユーザー名で更新されないため、Zoho Booksが不正確なレポートを作成することがありました。
- Zoho Booksのユーザー単位の権限、項目単位の権限、承認プロセスなどの処理がZoho CRMで適切に処理されていませんでした。
- Zoho Booksを使用するための適切な権限を持っていないユーザーが、管理者の権限を使用してCRMから取引を作成できていました。
これらの課題はすべて、Booksとの連携が連携担当者/管理者の認証のみを通じて動作するため(Zoho Booksの管理者レベルの権限のみで処理され、その他のユーザーレベルの権限は考慮されない)、CRMで実行されたすべての処理がBooksの管理者ユーザー名で記録されるために発生していました。
今回の機能アップデート内容
CRMの制限付き担当者ユーザー設定の導入
営業担当者は通常、営業プロセスにおける見積段階までのタスクを管理します。そのため、主に見積書タブで作業し、請求書などのその後の作業に関与していないCRMユーザーは、Zoho Booksの新しいライセンスを必要とせずに、Zoho BooksにCRMの制限付き担当者ユーザーとして追加できるようになりました。つまり、Zoho CRMの制限付き担当者ユーザーは、標準のCRMユーザーであり、管理者は必要に応じて見積書タブ内で特定のタスクを実行するための権限を付与することができます。
CRMの制限付き担当者ユーザーの権限について
- 追加されたCRMの制限付き担当者ユーザーは、見積書タブ内でデータの作成、表示、編集を含むすべての操作を行うことができます。
- ただし、他のタブ(請求書、受注書、発注書など)は表示のみ可能でです。
- CRMの制限付き担当者ユーザーは、Zoho Booksに直接アクセスできません。
- CRMの制限付き担当者ユーザーが複数の会計サービスのユーザーである場合、その権限はCRM内で一括して適用されます。
Zoho CRMとZoho Booksの権限を統一
Zoho CRMとBooksの両方にアクセスできるユーザーに対して、あらゆる面をカバーする適切な権限管理ができるようになります。つまり、ユーザーがZoho Booksで特定の操作や機能を制限されている場合、これらの制限はCRMでも一貫して適用されます。以前は、ユーザーがZoho Booksで許可されていない機能にCRMでアクセスし、操作することができたため、矛盾が生じていました。
今回の機能アップデートにより、このような矛盾が解消され、統一された権限管理が行われるようになり、両アプリ間での不正なアクセスや操作を防ぐことができます。
既存ユーザーの移行
- Zoho CRMとZoho Booksの連携をシームレスに機能させ、統一されたユーザー権限を保持するために、すぐに移行するオプションがあります。
- 移行を行うには、「今すぐユーザーを移行する」オプションを選択し、両方のシステムで共通のユーザーを確認/管理します。「保存する」をクリックすると、バックエンドでの移行が開始されます。この後、連携は各ユーザーの指定された権限に沿って行われるようになります。
- 移行を完了するまでの期間として、3ヶ月が設定されています。この期間を過ぎると、見積書タブの利用状況に応じて、ユーザーは自動的に「CRMの制限付き担当者ユーザー」として追加されます。
- 最初は1,000ユーザーまで、「CRMの制限付き担当者ユーザー」として移行できます。更なる移行が必要な場合は、サポートチームにお問い合わせください。
- すでにZoho Booksのユーザーであるユーザーを「CRMの制限付き担当者ユーザー」として追加することはできません。
新規にサインアップした組織の場合、「CRMの制限付き担当者ユーザー」はデフォルトで利用可能です。
Zoho Subscriptionsとの連携機能に関するアップデート
現在、Zoho SubscriptionsがCRMと連携されると、連絡先と取引先タブ内の関連リストとしてZoho Subscriptionsが自動的に追加されます。サブスクリプションの詳細はポップアップで表示できます。ユーザーは新しいサブスクリプションを作成できますが、サブスクリプション単位のレポートやダッシュボードの作成には制限があります。
今回の機能アップデート内容
Zoho Subscriptionsタブの導入
Zoho SubscriptionsがCRMのタブとして利用可能になり、適切な権限を持つユーザーがアクセスできるようになりました。このアップデートにより、ユーザーはZoho Subscriptionsデータに基づいてレポートを作成できるようになりました。
Zoho Subscriptionsは関連リストとしてもタブとしても表示されるようになりました。そのため、Zoho Subscriptionsの権限を持つユーザーは、関連リストでデータを作成および表示できますが、Zoho Subscriptionsタブ内からも、データを表示および作成できるようになります。
サブスクリプションのレポートと分析
Zoho CRMには、レポートとダッシュボードがデフォルトで用意されており、ユーザーは必要に応じて編集し、パーソナライズされたレポートを作成することができます。これにより、ユーザーは顧客に対する理解を深め、主要な指標を追跡し、より多くの情報に基づいた意思決定を行うことができます。
Zoho Subscriptionsに基づくシステム定義のレポートは、レポートタブの「Zoho Subscriptionsのレポート」フォルダ内で確認できます。
アナリティクスタブでは、左側のメニューに、デフォルトで「Zoho Subscriptionの概要」と「Zoho Subscriptionの指標データ」という2つのダッシュボードが用意されています。
ユーザーの権限の合理化
Zoho CRMとZoho Subscriptionsの連携は、連携の担当者/管理者の権限によって制御されていましたが、現在のユーザーの権限内容/制限に基づいて動作するようになりました。これにより、アプリ間での統一されたユーザー権限管理が行われるようになり、ユーザーがZoho Subscriptionsで権限を持っていないCRMの機能にアクセスすることを防ぎます。
参考情報